
馬場剛志は、少しずつ乾との間合いを詰めていった。そうして、馬場は右まわし蹴りをした。
しかし、乾はそれを丸太のように太い左腕で何なく受けた。
「ははははは。今のへなちょこ蹴りが、翔天流の達人の先生の蹴りか?」
「何だとう。俺の蹴りをバカにするのか?」
「ああ、バカにするとも!そしたら、おまえに、元プロレスラーの空手チョップを見せてやろう。」
「元プロレスラーの空手チョップだと。あんた、得意なのは柔道だから、柔道の技を使うんじゃないのか?」
「以前、極東空手の有段者を投げ飛ばした瞬間に蹴りを喰らわされたことがあって、それ以来空手相手に柔道の技を使ったことはないし、使う気もない。」
「なるほど。確かに、俺も、あんたが柔道の投げを使ってきたら、その極東の有段者と同じことをするつもりだったよ。」
「そうだろうな。ほな、元プロレスラーの空手チョップを喰ろうてみい!」
「来い!」
馬場は、両手のこぶしを握ると両手を×の字の形にクロスして、受けの構えをした。
乾は、間合いを詰めると、すばやく前に出た。そうして、空手チョップを剛志のクロスした腕に喰らわした。
その瞬間、剛志は後ろへ吹っ飛んで倒れ込んでしまった。
「ふはははは。どうだ、俺の空手チョップは!」
「う、ううううう・・・・・・」
剛志は、上体を起こすと、ゆがんだ顔をした。
「こ、これは、相撲の張り手を応用した空手チョップだな、乾?」
「ああ、そうや。プロレス界は、元相撲取りが多い。俺が、プロレスラーになった時、初めて教わった技もこの相撲の張り手を応用した空手チョップや。どや、俺の空手チョップの威力は?」
(すごい衝撃だ。これが、元プロレスラーの力か。間違いなく俺の翔天流空手以上の破壊力がある。果たして俺はこいつに勝てるのだろうか?)
そう剛志は思った。
そうして、剛志は立ち上がった。
剛志は、両手を広げて、構えた。
しかし、剛志は、元プロレスラー乾の技の破壊力を知ったためか、おびえたような表情を見せていた。
「何や、その顔は、馬場はん。もう、元プロレスラーの俺の力にびびっとんか?そんなことじゃあ、あんた、ここの主に会う前に俺にのされて、その女ともども俺達の奴隷にされるで。ひとつだけゆうておくが、ここの主は俺よりもはるかに強い。せやから、あんたがここから裕子を連れて無事に脱出したかったら、びびらずに俺と闘って、俺に勝ち、さらにここの主を倒すしかないんやで。まあ、俺が見た限り、今のあんたの力やったらそんなことはできんやろうけどな。」
(そ、そうだ。ここで今こいつにびびっていたら駄目だ。もうここまで来た以上、こいつとこいつが自分より強いという主を倒さないと、俺と亜希はここでこいつらに捕まってしまう。そうしたら、俺と亜希はどんなひどい目に遭うか分からない。)
そう剛志は思った。
「何を言ってやがる!きさまのチョップにびびってなんかいない。少しはやるなと思っただけだ。そうしたら、行くぞ!」
そう剛志は言った。
「そうや。その意気やで、翔天流空手の馬場先生。せいぜい頑張りや。」
そう乾が言うと、剛志は間合いを詰めていった。
そうして、馬場の胸に正拳突きを喰らわせた。が、乾は笑顔を浮かべ、次の瞬間、右手で剛志の左顔面にビンタを食らわせた。ものすごい力のビンタで、ビンタを受けた途端に馬場は顔を右に向け、鼻の穴から鼻血を吹き出した。次に、乾は剛志の右顔面にビンタを食らわせた。乾は、右手と左手で剛志の顔面へのビンタを交互に繰り返した。
剛志は、朦朧としてきて、次第に立っているのがやっとの状態になってきた。
「いやー、やめてー!」
それを見ていた亜希は目から涙を流しながらそう叫んだ。
そして、次の瞬間、乾の左腕の肘と肩の間にしがみついて、乾の太い腕に噛みついた。
「痛
そう言うと、乾はビンタをやめ、亜希の方を向いた。
(今だ!)
そう剛志は思うと、少し後ろへ下がって、前に飛んだ。
次の瞬間、剛志の右足が乾の顎にヒットした。
ものすごい絶叫とともに、乾は吹っ飛んだ。そうして、乾は横たわったまま、再び立ち上がろうとはしなかった。乾は気絶していたのだ。
剛志が、乾に近づき、乾の顎をさわった。
「ふん。乾さん、あんた、顎の骨は折れていないが、相当顎にダメージを受けたようだな。今のが、俺の得意技、十三インチ足ミサイルだよ!」
「う、ううう・・・・・・」
亜希のうめき声を聞いて、剛志は乾の左腕にしがみついたまま横たわっている亜希を見た。
「亜希、大丈夫か!」
剛志は、亜希の横に駆け寄り、亜希の上半身を起こして、顔に軽くビンタをした。
「う、うう。大丈夫よ、剛志。だけど、わたしが乾にしがみついている時に、わたしが吹っ飛ばされるような技をしかけるなんてひどいじゃない!」
「す、すまない、亜希!だけど、あの時に十三インチ足ミサイルをしなかったら、俺はこの男に勝てていなかった。本当に、この元プロレスラーの男とまともに闘っていたら、とても俺に勝ち目はなかったんだ。だから、亜希、堪忍してくれ。本当に、俺が今、こうして無事でいられるのは、運が良かっただけなんだ。」
「わかったよ、剛志。それより、あちらに四人ほどあなたの十三インチミサイルの跳び蹴りを見て、震えている男たちがいるわよ!」
「山岸たちか!」
そう言うと、剛志は哲也たちの方を見た。
哲也、銀次、遼、拓也の四人が、震えながら立っていた。
「ひ、裕子を帰してやるから、俺達は助けてくれえ!」
山岸は、震えながら、そう言った。
「何を言ってるんだ、山岸、それと残りの三人、今度はおまえたちが俺の相手だ。かかって来い。かかって来なかったら、こちらから行くぞ!」
そう剛志は言った。
三十分後、剛志、亜希、そして順二と裕子が館から出て来た。
館の中のいちばん奥の部屋では、乾、山岸哲也、万代銀次、水木遼、北川拓也の五人が気絶して倒れていた。
剛志が鍵の束を持って門を開けに行った。
「亜希さん、本当にありがとう。わたし、もう少しここにおったら、ほんまに水木遼の奴隷にされるところやったわ。」
そう裕子が言った。
「お礼なんていいのよ。でもよかったじゃない。こうして、再び河合さんに会えて。」
「そうね。順二さんと会えてとってもうれしいわ、わたし。」
「裕子、ぼくもだよ。裕子、もう二度と君を離しはしない。」
「順二さん。」
裕子は、順二の胸に顔を寄せ目を潤ませた。
やがて、剛志が門を開けて、車の所まで戻って来た。
「さあ、みんな、ここともおさらばするぜ。みんな、車に乗った、乗った!」
そう言うと、剛志は車の運転席に乗り、亜希は助手席、裕子と順二は後部座席に乗った。
そうして、車の扉が閉まると、剛志は車のエンジンをかけた。
「結局、館の主っていなかったわね、剛志。」
「そうだな。あの元プロレスラーの乾がここの主は自分よりはるかに強いと言っていたので、俺は館を出るまで警戒していたんだが。どうやら、主がいるっていうのは、あいつらのはったりだったようだ。館にはあいつら以外に誰もいなかったからな。」
「そうね。でも、よかったじゃない。こうして、裕子さんを無事に救出出来て。」
「そうだな。そうしたら、さあ、みんな、名古屋へ帰ろう!」
「ええ。」「はい。」「はい。」
三人は、うれしそうな表情をしながら、口々にそう言った。
その言葉を聞いて、剛志は笑顔を浮かべ、そして車のアクセルを踏んだ。
(第42話へつづく)
【アップが遅くなってごめんなさい。ここのところ、仕事が忙しくて、日曜日も働いていたもんで。それと、最近秋恒例のブタクサの花粉症で鼻が詰まるのがうっとうしいです。ブタクサって昭和20年まで日本になかったので、日本になかった頃に生まれた親から生まれた子供には免疫がないらしいですわ。だから、鼻が今もズルズルしています。さあて、今晩は、このかわい子ちゃんの初アナルファックの動画を見て1発抜いてから寝ますわ!(^_^)v】
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